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介助サポーター講習そしてアルバイト復帰

2020.03.20  |  Jazz

息子のアルバイト先探究学舎の先生方が、有り難いことにVAD(補助人工心臓を装着した)患者のサポート介助者講習に来て下さったので、また少しずつお手伝いをさせてもらえる事になりそうです。

 

VADを装着して心臓移植を待つ6〜7年間、本人はVADさえ持って歩けば普通に生活もできるので、長時間の立ち仕事や重い物を持ったりしなければ殆ど通常と同じように作業が出来ます。デスクワークでしたら何の問題もありません。

今回探究の方々が引き受けて下さった”サポート介助者”は、何か責任を負ったり世話をしなければならないことが有る訳でもなく、もし万が一(まずないと思われる頻度)VADが止まっていて本人の意識がない時には、非常用のバッテリーに繋ぎ直して救急車を呼んでもらう事をお願いするくらいです。

ME(医療エンジニア)さんがスライドで説明・機械の仕組みなどを一通り教えてくれます。
主治医からの説明もあるので全部で1.5時間くらいでした。




まぁ、もう一つ強いて言うならば体にVADと言う”異物”を入れているので血が固まって血栓が出来やすく、それが脳に飛んで脳梗塞になったり、逆に血が固りにくくする為にワーファリンと言う血をサラサラにする薬を飲んでいる為、頭ぶつけて脳内出血とかになる可能性は有るので、本人の様子がいつもと違う様な時には病院と私に連絡して下さいと言うこと位です。しかしそれもちゃんと体調管理をして入ればそうそう起こることでもなく、起こったとしても対処する事は主介助者の私がやっても変わる様なことでもありません。


見た目は何か紐のついたバッグを持っているだけの人にしか見えず、かなり痩せたとはいえ元気に退院してきて何でも普通に出来そうに思っちゃうけど実はこんな機械が入ってて、普通の人よりも少し注意が必要と言う事を頭に入れておいてもらって、何かおかしい時はすぐに電話して下さいと言う感じです。

この介助者問題は、VADを装着しようとする患者にとってはとても大事なところで、1日中(24時間)誰かがそばに付いている事が出来ない環境だとVADを装着する事が出来ません。一人ではなく家族で交代で見るとか、仕事場や学校の誰かに今回の様にサポーターとして介助者をお願いしたりする事で、移植を待つ間家でただじっとしているとか引きこもりにならず、今までに近い生活を送る事が出来、移植後も社会復帰がスムーズになります。


うちの様に患者が若く、まだ親もそこまで歳を取っていない場合は、親が仕事を何とかすれば介助出来ますが(生活はどうするんだって問題は残りますが、、、)、40代以上の患者の親となるとかなり良い歳になり、70歳を超えるとまず認知症テストから受けてもらって、パスできたら介助者のテストを受ける事になります。また、民間や国の制度のヘルパーさんにはVADの場合はお願いできないそうです。他にも責任重過ぎてそんな事引き受けられないと(親戚等から)言われたりする事もあるそうで、かなりいろいろな事を解決しなければならない点ではあります。


今の制度では介助者がいなければ埋め込み式のVADは使えず、体外式のVAD(大きな機械)を繋いでずっと入院するか、命を諦めるか。。。。。
近いうちにDT(DestinationTherapy)という心臓移植を前提としなくても埋め込み式のVADが使える様になるそうなので、こう言う決まり事も変わってくるかも知れませんが。

私も色々と調べたりTwitterで知り合った同じ病気の友達や親御さんに相談したり、病院と学校も連携を取ってもらい、息子が活動の域を広げられる様に協力していただいています。


でも正直、万が一の時の対応なんて私でも救急車を呼ぶ事位しかできません。
講習で教えてもらう緊急時対応の、”緊急用バッテリーに交換”なんて殆どないケースだと聞いています。もちろん私たち家族もサポート介助者の方に責任を問うなんて事はまずあり得ません。(無理やり酒を飲ませたとか殴り合いの喧嘩をしたとかは別ですが、、、)むしろそれが心配でサポート介助者にはなりたくないと思ってしまうのでしたらとても悲しい事だと思います。こう言っては何ですが、一度は失いかけた命を幸運にも取り止め、また友達や仲間、家族と過ごせる時間が貰えたんですから、本人も家族もとっくに覚悟は出来ています。


今の息子の周りには逆に「サポーターになるよ!!」と言ってくれる様な方ばかりで本当に涙が出るほど(書いてて泣けてきた、、、)感謝の気持ちしかありませんが、もしもいまこれを読んでくれている方が「VAD患者のサポート介助者をお願いされたけど迷っている、、、」と言う状況でしたら、そんなに心配せずにどうぞ引き受けてあげて下さい。もちろん体の事を心配してくれるのは有り難いですが、それと同じくらい社会との繋がりを無くさない事も重要な事なんです。


それでもどうしても心配が残るのでしたら、一筆書いてもらっても良いと思います。病院に寄っては最初にその説明もしてくれると思います。




その時はその時。誰にもいつそれがやってくるのかはわかりませんし、病気とかじゃなくてもいつか突然その時がやってくるかも知れません。その時が来ても後悔しないように毎日を生きていければ良いなと思います。

と、今日はちょっと真面目な話を書きましたが、実は息子が探究学舎でお世話になっている間、私は同じ駅にある行きつけのJAZZの店に、息子が入院して以来なので約6ヶ月ぶりに歌いに行ってきましたーー!! イェーィ!!!ヤッホーイ!!!

前と変わらず優しく出迎えてくれるママやJAZZ友達にも笑顔で会えてとても嬉しかったです!!


息子がバイトの時や友達(サポーター)と遊んだりしている間、私は近くのJAZZの店で待ち、帰りは迎えに行くと言うのがうちの定番になりそうです。探究学舎のある三鷹は今日行ったホームグラウンドのSonido、学校の近く高田馬場にもIntroとかSunnysideとかあるし。都内ならどこかしら店あるからね!! このくらい私も楽しんでいれば君も心苦しくないだろう息子よ。お互い後悔しない様に毎日過ごそうぞ♫ たまにはJAZZにも付き合え(笑)





“介助サポーター講習そしてアルバイト復帰” への13件のフィードバック

  1. 母子ともにポジティブだから
    周りもポジティブになるのね、きっと。
    アルバイト復帰おめでとうございます!

  2. 謎のスーパーポジティブですからね!!(笑) 理由なき自身(笑) 
    少しずつお手伝い出来たらなぁと思います(^^)
    私もそろそろ土曜日に復帰したいなー!!

  3. こんにちは!はじめまして。
    Instagramからとんできました。
    わたしの息子18歳が移植待機者で
    わたしは介助者です。
    息子の機種はH vadです。
    vadを入れる前はわたしもInstagramをしていましたがいれてからはやめてしまいました。
    息子は16歳から病気を発症し、
    東大病院で2019年8月に vadをいれ、
    9月22日に退院しました。
    息子と高校に復学し、3月に無事卒業しました。 vadで大学受験をしました。
    結果は通信制の大学になりました。
    もし宜しければ、情報交換やお話相手になって下さい、、

  4. 真紀さま
    コメントいただきありがとうございます!!
    いまメールでお返事送りましたので(^ ^)ご連絡お待ちしてます♪

  5. こんにちは。初めまして(^^)
    ブログ、拝見しました。
    私はドラマの脚本家を目指しており、今度、VADのサポート介助者になる女性を主人公にした脚本を書こうと思っています。いろいろと検索していて、このサイトに辿り着きました。
    ブログ、大変参考になりました。ありがとうございます。これからも、読ませていただきます。もしよろしければ、Twitterのフォローさせていただきたいので、教えていただけないでしょうか。よろしくお願いいたします。

  6. コメント有り難うございました!先ほどメールしましたのでそちらご確認くださいませ(^^)

  7. 初めまして
    僕も去年VADをつけて、移植待機者になった40代の男とです。
    去年の5月に退院して、11月に仕事復帰しました。
    僕も職場の方々にサポーター研修を受けてもらい、毎日妻の送り向かいをしてもらい仕事に行けるところまでに至りました。
    家族、職場、病院の方々すべての人に感謝の日々です。

  8. コテツ様
    初めまして!!コメントありがとうございます!!
    無事職場復帰できたとの事、素晴らしいですね!!
    いろいろ大変なこともあるかと思いますが、お互いに移植まで乗り切りましょう!!

    うちの息子はと言うと、今はこちらの記事のアルバイトではなく、
    ごくごくたまに神社の外働き(掃除や軽作業)に手伝いに行く以外はすることが無く、
    就職先を探すも、なかなかこのご時世で難しくなっています。
    まだ独身で彼女も無く、特に誰に対しても責任があるわけでも無いので、
    なんとしても仕事しなけれぱ!!と言うふうには考えられない様に見えます^^;
    介助している者としては、本人がぜんぜん元気で動けるのならば、
    毎日の送り迎えよりも家に籠もってられる方がキツいので、
    仕事じゃ無くてもどこか出かけられる場所があるといいのですが、、、。
    コロナの影響もありなかなか難しいですね。
    本人から患者同士のグループに参加するわけでもなく、
    ただ時が過ぎるのを待っているような感じです^^;
    (本人がこれ読んだら怒るかもしれませんが、、、笑)
    コテツさんのように同じ状況の中頑張っていらっしゃる方と交流して
    刺激を受けてくれないかなーと常々思っています。
    病院から無理矢理にでもそういうサポートグループに参加させてくれればいいのになぁとか。
    まぁでもイシイさんの情報も前に教えてあるので、
    本人が参加したいと思ってないのを無理矢理させることもできないんですけどね。

    こう思っているのも自分が患者では無いから
    勝手に自分の都合の良いように考えてるだけなのかも知れません。

    なんだか愚痴になってしまいましたが^^;
    機会があればまた近況報告などさせて頂きたいです。(^ ^)

  9. 初めまして
    VADについていろいろ調べていた所、このサイトを発見しました。
    我が家はまだ、これからVADの審査に向けて準備中です。いろいろ教えて頂けたら嬉しいのですが、もしよろしかったらメールアドレス等教えて頂けませんでしょうか?

  10. めろんさま

    初めまして! もちろんです! 少しでもお役に立てるならば私も嬉しいです(^^)
    まずはメールしますね。

  11. 早速のご連絡ありがとうございます!
    嬉しいです!!
    メール、お待ちしておりますのでよろしくお願いします✨

  12. 初めまして!ブログを拝見させていただきました。VADの介助者研修について教えていただきたいのですが、よろしければメールをいただけないでしょうか?よろしくお願い致しますm(__)m

  13. 初めまして!私が講習受けたのはもう3年くらい前になるのと、病院によっても違うのでご参考までになるかと思いますが、
    私のわかる範囲でしたらなんでも聞いて下さい!!
    メールしますね!!

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